家族との程よい距離感を保った、中庭とパッシブデザインを取り入れた心地いい家
シンプルなスクエア型の佇まいが存在感を放つ住まい。太陽の熱や光、風といった自然のエネルギーを建物に利用するパッシブデザインを取り入れプライバシーまで確保した、自宅でのびのびと過ごせる住まい。お母様とお姉様と同居することもあり、家族それぞれが程よい距離感を保ちながら暮らせるプランを計画。建築地の周辺環境を考慮し、敷地内で一番外部の視線が入りにくい南側に中庭を取り入れ、その中庭に開くように大きな開口と吹抜けを設けることで、日中は照明が必要ないほど、明るく開放的に過ごせるLDKを提案した。中庭のウッドデッキとつながった陽当たりのいい場所にはお母様の部屋も配置。階段はあえて玄関先に計画して、家族がリビングで過ごしていてもお互い気兼ねなく上下階に行き来ができるようにした。階段の高さを通常より低めに設定して段数を増やすなど、安全な上り下りにも配慮して提案。1階でのスムーズな家事動線に加え、2階でも洗濯機を置いて室内干しができるようにしたほか、洗濯物を干しながら目線を外すと眺望を楽しめる窓を設けるなど、家事の時間まで気持ちよくこなせる住まいとなっている。
Data:断熱等級6|耐震等級3|長期優良住宅
建築家 片上友二・片上利子