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2025.08.09

京都市で水害等の災害に強いエリアはある?注文住宅の耐震性能もチェック

京都府京都市のハザードマップを見ると、水害や土砂崩れが発生しにくいなど、災害リスクの低いエリアが分かります。また、京都市で災害に強い注文住宅を建てたいときは、高い耐震性能が実現できる住宅会社の選択が大切です。今回は、京都市における災害が起こりやすい・起こりにくいエリアや過去の被災例についてご紹介します。防災に役立つ家づくりのポイントが知りたい方も、是非チェックしてください。

 

目次

 

注文住宅を建てる前に知りたい京都市の水害リスク

西日本豪雨の水害で水没した車2台

まずは京都市の水害リスクについて解説します。京都市内の河川の特徴や過去の被災例に加え、ハザードマップで分かる水害リスクの高いエリアをご紹介します。

京都市が管理する河川と水質

京都市が管理している河川は339本です(2022年4月時点)。その中に含まれているのが、桂川や宇治川、山科川といった国が管理する一級河川や、堀川・日野川などの京都市が管理する準用河川。水質については、2024年に測定が行われた地点全てで、環境基準と市の環境保全基準を達成しています。

参考元:京都市|河川整備課の紹介
参考元:京都市|河川用語集
参考元:京都市|令和5年度 公共用水域及び地下水の水質測定結果

京都市の過去の水害事例

京都市では、主に台風や大雨の影響により水害が起こっています。1935年6月には、大雨により鴨川をはじめとした河川が氾濫し洪水が発生。京都市全域で橋や住宅が流出し、死傷者83名、住宅の全半壊、床上・床下浸水も多数の大災害となりました。また、直近では2022年7月の大雨で床上・床下浸水の被害があり、天神川の観測所で氾濫危険水位を超過。そのため、京都市では河川の改修・整備が行われたり、河川とその周辺のインフラ施設を映す寳来細部カメラが設置されたりと対策が取られています。

参考元:京都府|昭和10年の鴨川大洪水とその後の治水対策について
参考元:京都地方気象台|令和4年7月19日の大気不安定による大雨について
参考元:京都市|京都市内における防災等に資するライブカメラ映像配信

京都市の水害ハザードマップをチェック

ハザードマップから洪水などの水害が発生しやすいエリアを、河川ごとにピックアップして紹介します。また、京都市は海に面していないため津波ハザードマップは作成されていません。

河川名 洪水浸水想定区域を含む京都市内の主なエリア
宇治川 伏見区
木津川下流 伏見区
鴨川・高野川 左京区、北区、上京区、中京区、下京区、東山区、南区、伏見区
弓削川・桂川 右京区、西京区、南区、伏見区
山科川 山科区、伏見区
天神川 右京区、中京区、下京区、南区
小畑川 西京区、伏見区

参考元:京都市防災ポータルサイト|京都市Web版ハザードマップ
参考元:京都市防災ポータルサイト|ハザードマップ

 

京都市にひそむ地震・液状化のリスク

液状化で、でこぼこに隆起した地面

地震による液状化とはどんなものか、また京都市では過去に液状化の事例はあるか確認してみましょう。他にも、ハザードマップから読み取れる液状化リスクの高いエリアをご紹介します。

液状化はなぜ発生する?

液状化とは、地震が原因で地盤が液体のようになってしまう現象です。地盤の中では砂同士が結びついており、その間を地下水が満たしています。地震の振動によりバランスが崩れてしまい、砂が地下水に浮いた状態になってしまうと液状化が起こります。海に近い埋立地などで起こりやすく、建物が傾いたり道路が沈下したりといった被害を引き起こします。

参考元:東京都建物における液状化対策ポータルサイト|液状化現象って何?
参考元:埼玉県|液状化について

京都市の液状化発生事例

盆地に位置する京都市は、全域にわたる大規模な液状化が起こるリスクは低いといえるでしょう。しかし、地質などの環境により局部的に液状化が発生する可能性のある地盤が点在しています。過去には、1854年の伊賀上野地震において、現在の京都市伏見区で局所的な液状化が発生したとされています。池の埋め立て地だったことが1つの原因です。

参考元:東京大学地震研究所|伊賀上野地震の際に伏見で発生した局所的な液状化現象について
参考元:京都市|京都盆地の地質と地盤条件からみる災害リスク

京都市の地震ハザードマップをチェック

ハザードマップを見ると、南海地震における京都市の震度は震度5弱~6弱と予測されています。中でも、南部は震度が高い傾向です。液状化が起こりやすいエリアを確認すると、京都市の南側のリスクが高いことが分かります。特に伏見区は複数の断層地震において危険度が高くなっているため、注意しましょう。また、殿田~神吉~越畑断層にて地震が起こった際は、右京区南部をはじめ京都市の中心部でも液状化の恐れがあります。

参考元:京都市防災ポータルサイト|京都市Web版ハザードマップ

 

京都市の大雨等による土砂災害のリスク

土砂災害

ここでは、京都市の過去の土砂災害の事例や、ハザードマップから分かるリスクの高いエリアを確認していきましょう。

京都市の土砂災害の事例

京都市では2020~2024年の間、大雨による土砂災害が毎年発生し、道路への被害や、住宅の一部損壊が起こっています。さらに、2007年の集中豪雨では北区の山間部で土砂崩れが発生し、住民に対して避難勧告が発令されました。
京都市の土砂災害危険度情報は京都府土砂災害警戒情報のウェブサイトから確認できます。年々大雨の発生回数が増加しているため、すぐに確認できるようにしておくとよいでしょう。

参考元:京都地方気象台|京都府の災害事例
参考元:京都市消防局|大雨による北区雲ヶ畑での土砂崩れ
参考元:京都府土砂災害警戒情報

京都市の土砂災害ハザードマップをチェック

京都市内のハザードマップでは、土砂災害特別警戒区域・土砂災害警戒区域に指定された場所が山間部を中心に点在。京都市中心部~南部のリスクは低いですが、付近の東山区でも山沿いに土砂災害の恐れのある区域が広がっています。

参考元:京都市防災ポータルサイト|京都市Web版ハザードマップ

>>参考コラム:城陽市で水害・地震のリスクが高いエリアは?注文住宅の耐震についても解説
>>参考コラム:京田辺市の地震や水害リスクとは?注文住宅で確保したい耐震等級も解説

 

京都市で災害に遭ったときに使える支援制度

自然災害で修理費用がかかるシニア夫婦と住宅

京都市には、水害や地震で被災し、住宅が半壊以上または床上浸水すると5,000~30,000円が支給される「災害見舞金」制度があります。
その他にも、被害の程度に応じて保険料や各施設の利用料が減免される制度が利用可能。り災証明書が必要となりますが、減免の対象には保育所や学童クラブなどが含まれ、子育て中の家庭も安心できる制度です。
自治体の制度は年度によって変わる場合があるため、必ず最新の情報をチェックしましょう。

参考元:京都市|地震などの災害により被害を受けられた皆様へ~福祉関連の支援制度のお知らせ~

 

家づくりをする上で押さえたい災害対策ポイント

木製フェンスのあるグレーの吹付の家

家づくりを始める段階から災害対策は始まっています。ここでは、防災の観点でどのようなポイントを意識して家づくりを進めればよいのか解説します。

災害が起こりにくいエリアの土地を選ぶ

京都市で災害リスクの低いエリアに住宅を建てたいという方は、必ずハザードマップを確認してから土地を検討しましょう。防災を目的として作られたハザードマップには、水害や地震、土砂災害における被災想定区域が記載されています。河川の氾濫による浸水が起こりにくい高台や、液状化しにくいとされるエリアを選ぶとよいでしょう。他にも、土砂災害が起こりやすい斜面に面していないなど、防災の観点から総合的に考えた土地選びが大切です。

その上で、京都市の中でも災害リスクが低いといえるのは、上京区・中京区エリア。いずれも土砂災害警戒区域がなく、液状化リスクも低いです。しかし、鴨川・天神川の氾濫による浸水には注意しましょう。上京区西側のエリアにおいては、2025年3月時点で浸水・液状化・土砂災害のハザードマップでリスクのある区域に該当していない場所が見られます。

エリアが決まったら土地の地盤調査を行い、必要であれば改良を行いましょう。ハザードマップが示す通り、京都市全域で水害・地震・土砂災害いずれかの災害リスクがある傾向です。絶対に安全といえるエリアは全国どこでも存在しないため、普段の生活で地震や水害への備えを忘れないことが重要です。

参考元:京都市防災ポータルサイト|ハザードマップ

災害に強い構造を採用して住宅を建てる

京都市で注文住宅を建てる際には、基礎部分を上げる高床構造や耐震性能の高い構造を採用するなど災害対策を意識しましょう。
水害対策では他にも盛土で土地を高くしたり、1階をガレージにして2階より上に居住空間を作ったりすることも有効です。土地をコンクリートの塀で囲み浸水を防ぐ、耐水性のある建材を使用するという手もあります。
地震に対しては、揺れを受け流す「免震装置」や吸収する「制震装置」の採用も効果的。また、住宅の形も関係します。凸凹が少なく、限りなく長方形・正方形に近いシンプルな形が地震に強い住宅の形です。

グランライフでは地震に強い家づくりをお手伝いしています。必要があれば土地の地盤改良を行うことはもちろん、住宅には揺れを抑制・吸収する構造を取り入れ、耐震等級3を取得することができます。

 

京都市で災害に強い注文住宅を建てるならグランライフへ

グレーで統一されたスタイリッシュなキッチン

今回は、京都市の水害や土砂災害が発生しにくいエリアや、注文住宅を建てるときに意識したい耐震性能について解説しました。住むエリアを決める際は、家族のライフスタイルの考慮はもちろん、災害の事例やハザードマップのチェックも大切です。
グランライフでは高いデザイン性と性能を両立した家づくりを得意としています。長期優良住宅の基準より高い、耐震等級3が取得できる性能の注文住宅が建築可能。家族が安心して暮らせるマイホームをお考えの方は、是非グランライフへご相談ください。

>>京都市で安心安全な家づくりができる、グランライフの性能と品質についてはこちら

 

記事監修者:中小企業診断士(住宅コンサルタント)塩味 隆行
一般社団法人 住宅資産価値保全保証協会認定講師
住宅検討をされている方が後悔しない家づくりを実現いただくため、 全国各地で年100回以上、家づくりセミナーの講師を担当しています。 住宅購入の際に必要となる性能や土地についての基礎知識から、 資金計画などの専門的なことまで、客観的かつ具体的に情報をお伝えいたします。

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